三浦さん、31日に富士山頂へ 90歳、「体調は良好」9合目に

富士山の9合目に到着した三浦雄一郎さん。奥は次男の豪太さん=30日午前

 日本最高峰の富士山(3776m)登頂を目指す、脚が不自由な90歳の冒険家三浦雄一郎さんは登山2日目の30日午前10時45分ごろ、静岡県側富士宮ルート9合目の山小屋(3460m)に到着した。山頂には31日午前の到着を予定している。

 30日は午前7時半ごろに7合目の山小屋(3010m)を出発。「(脚の)しびれを除けば、体調は良好です」と元気に話した。山小屋を出た三浦さんは次男の豪太さん(54)らに腰を支えられながら、つえを使って急斜面をゆっくりと登った。5分ほどで山岳用車いすに乗り、仲間にけん引された。

 9合目の山小屋直前で車いすを降り、一歩ずつ踏みしめるようにして到着。晴れて風が穏やかな天候にも恵まれ「サポートの皆さんの動きを感じながら登れている」と充実した表情だった。

 三浦さんは87歳だった2020年6月に首に大病を患い、約8カ月にわたり入院。現在も体を動かすと脚のしびれが強くなる。今回は山岳用車いすを使い、家族や仲間らのサポートを受けながら山頂に向かっている。

富士山の7合目で、朝食をとりながら2日目の出発を待つ三浦雄一郎さん(手前)。同2人目は次男の豪太さん=30日早朝

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