スペイン山岳地帯の小さな村に移住したフランス人夫婦 田舎と都会の対立描く 「理想郷」公開決定

昨年11月に開催された第35回東京国際映画祭で、最優秀作品賞にあたる東京グランプリ(東京都知事賞)のほか、最優秀監督賞、最優秀主演男優賞の主要3部門を獲得したスペイン・フランス合作映画「理想郷」が、2023年11月3日より劇場公開されることが決まった。

「理想郷」は、都会を離れて田舎で過ごすスローライフに夢を抱き、スペインの山岳地帯ガリシア地方の小さな村に移住したフランス人夫婦ふたりが主人公の心理スリラー。スペインで起こった実際の事件をベースに映画化された。“田舎と都会の対立”を題材に、人間の暗部に潜む独りよがりな思考、憎悪、凶暴性に迫った作品となっている。

第35回東京国際映画祭で審査委員長を務めたジュリー・テイモア(演劇・オペラ演出家、映画監督)は、「格差、外国人排斥、都市と農村の隔たりなどを重層的に表現した並はずれた傑作」と絶賛。第37回ゴヤ賞で最優秀映画賞や最優秀監督賞など主要9部門受賞したほか、第48回セザール賞最優秀外国映画賞などを受賞した。スペインでは、2022年に公開された独立映画の興行収入1位を獲得した。

監督・脚本を務めたのは、ヴェネチア国際映画祭で前作「おもかげ」が高く評価されたロドリゴ・ソロゴイェン。夫のアントワーヌを演じるのは、「ジュリアン」「悪なき殺人」「苦い涙」などのドゥニ・メノーシェ。妻オルガ役を、「私は確信する」「ヴィーガンズ・ハム」「シャーク・ド・フランス」など、コメディからシリアスまでこなすマリナ・フォイスが務めている。

【作品情報】
理想郷
2023年11月3日(金・祝)よりBunkamuraル・シネマ 渋谷宮下、シネマート新宿ほか全国順次公開
配給:アンプラグド
© Arcadia Motion Pictures, S.L., Caballo Films, S.L., Cronos Entertainment, A.I.E,Le pacte S.A.S.

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