生徒いじめ解決せず 学校関係者ら占める第三者委、調査進まず…保護者が異議、弁護士らと交代 生徒は卒業

いじめ重大事態、第三者委を刷新

 埼玉県蓮田市の中学1年生の女子生徒がいじめを受け重大事態に認められた問題で、市は28日、第三者委員会の委員7人を弁護士ら専門家4人に刷新する方針を明らかにした。

 女子生徒は2020年、市内中学校でいじめを受けた。校長が経緯を記した記録を紛失するなど、学校や市教委の対応が遅れた。「重大事態」として委員会が開かれたのは22年に入ってから。調査は進まず、女子生徒は問題は解決しないままこの春、中学校を卒業した。委員は市の幹部や市内学校関係者が占め、保護者が調査に中立性や公平性が保てないと異議を唱えていた。

 市は委員に弁護士、臨床心理士2人ずつ計4人を充てる方針を説明。9月定例議会に補正予算103万円を提案する。刷新する理由について「法律の専門家がいなかった。メンバーを入れ替える」と話している。

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