“「克行氏をしょっぴくため」と供述誘導された” 元広島市議の被告人質問 河井夫妻の大規模買収事件

大規模買収事件をめぐる被買収側の裁判で、元広島市議会議員の被告人質問が行われました。元市議は「克行氏をしょっぴくためだ」などと検察に供述を誘導されたと述べました。

元広島市議会議員の 木戸経康 被告は、4年前の参議院選挙をめぐり、河井案里 氏を当選させる目的と知りながら、夫・河井克行 元法務大臣から現金30万円を受け取った罪に問われています。

木戸被告は、「現金を受領した認識はなく、買収報酬の認識もない」と無罪を主張しているほか、東京地検特捜部の検事が供述を誘導したと受け取れる音声データの存在を明らかにしています。

30日の被告人質問で木戸被告は、「検察から取り調べを受けた際、『あなたには議員を続けてほしい』『克行氏をしょっぴくためだからレールに乗ってほしい』と供述を誘導された」と述べました。また、「克行氏の裁判で証人として出廷する際は、検察と事前に想定問答を紙に整理し、覚えていた」と述べました。

一方、検察側から「現金の趣旨についてなぜ克行氏に確認しなかったのか」と問われたのに対しては、「直接、質問したことがない」などと述べました。木戸被告側は取り調べを担当した検事の証人尋問を求めていましたが、却下されました。

9月28日の次回の裁判で論告求刑が行われ、判決は10月26日に言い渡されます。

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