今さら聞けない「自分に合った重さはどう選ぶ?」ドライバーのシャフト重量について教えて

シャフト重量、自分に合ってますか?

【アマチュアSさんの“今さら聞けない”】
ドライバーのシャフトの重さの確認方法は? また、自分に合ったシャフトの重さはどう選ぶのでしょうか。ヘッドとの相性なども気にしたほうがいいですか?

シャフトの重さは表記で確認可能

【たけちゃん'sアンサー】
シャフトの重さは表記で確認することができます。「5R」、「6S」などがその重さを表す数字で、硬さ(フレックス)と一緒に表記されているものが大半です。5Rであれば重量が50g台でフレックスがR、6Sであれば重量が60g台でフレックスがSとなります。

基本的にはグリップもスリーブ(ヘッドをつなぐパーツ)も装着されていない状態の重さですが、メーカーやモデルによって、シャフトをカットする前の重さか、カットした後の重さかはまちまち。さらに、60gも69gも同じ「60g台」なので表記は同じ。まあ、それぐらいアバウトということです。

重さの表記は目安程度に

シャフトの重さ表記

また、実際の重さと人間が感じる重さは異なることが多いです。基本的にはフレックスが硬いほうが軽く感じて、軟らかいほうが重く感じます。ですので、例えば同じモデルの6Sと7Xを打ち比べた時に、7Xのほうが軽く感じるなんてことはよくあります。

その他にも、軟らかくて“しなる”部分を指す「調子(キックポイント)」が、手元側にあるほうがシャフト全体がしなるので重く感じます。つまり重さの表記は鵜呑みにせず、目安ぐらいに思っておいた方がいいということです。

HSが落ちない範囲で重いものが◎

私のフィッティングでは、ヘッドスピード(以下HS)と体型、握力、そして使用しているアイアンとの流れなどを考慮してベスト重量のシャフトを提案しています。

最も重要視するのはHSです。シャフトが軽くなることでの最大のメリットは、速く振れてHSが上がることでしょう。ただし、同じスピードで衝突するならクラブの重量が重い方が、球を遠くに飛ばすことができるので、HSが落ちない範囲で重いものを選んでいけば、自分の能力を最大限引き出せる一本に出合えると思います。

重さよりも長さが重要

初優勝を飾った蛭田みな美の1Wのシャフトは「三菱ケミカル TENSEI プロ ホワイト 1K」の5S(※長さは44.75インチ/※画像は2023年CAT Ladies最終日)(撮影/大澤進二)

ヘッドとシャフトの組み合わせは無数にありますので、すべてを試打するのは現実的に不可能です。ですから、ヘッドとの相性は言いだしたらキリが無くなってしまいます。

ちなみに私は、ヘッドとシャフトを組み合わせるときに、重さよりも長さを重視しています。近年主流の200g以上のヘッド重量ならシャフトは45インチ前後、シニア用など195g以下のヘッド重量ならシャフトは46インチ付近の長さに設定することが多いです。(※レディスモデルはパワーや体格を考慮して短いものを挿します)

というのも、重いヘッドに長いシャフトでは振り遅れますし、軽いヘッドに短いシャフトだと飛ばなくなってしまう。ヘッド重量とシャフトの長さには、ある程度の相関関係が出来上がっているのです。

もうひとつ、おまけに。ヘッドは実際に球と衝突する部分ですので、ヘッドの重さがかなり飛距離に影響します。ヘッドスピードがある程度ある方が軽いヘッドを使うのは、パワーをロスすることになるのでお勧めしませんね。

たけちゃんの1分動画解説

■ゴルフクラブABCとは
巷には様々なゴルフクラブがあふれ、自分にぴったりの一本を見つけるのは至難の業。そもそもクラブを選ぶにも難しい用語が多く、深く知ることを敬遠している人も多いのではないか。そこでクラブ選びに役立つ「基礎中の基礎=“ゴルフクラブのABC”」を、全国から“患者”が訪れるというすご腕クラブフィッターたけちゃんに分かりやすく教えてもらう。

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