東京拘置所で性被害、国提訴 収容者、損害賠償求める

東京拘置所=東京都葛飾区

 東京拘置所で性被害を受けたのに拘置所が適切に対応せず精神的苦痛を受けたとして、30代の男性収容者が国に220万円の損害賠償を求める訴訟を東京地裁に起こすことが30日、代理人弁護士への取材で分かった。原告側は同日、訴状を地裁に送った。

 代理人によると、加害者とされる元職員は特別公務員暴行陵虐罪に問われ、執行猶予付きの有罪判決が確定。原告の男性とは既に示談が成立しているという。

 訴状によると、元職員は2021年12月、原告にズボンや下着を脱ぐよう促し、部屋の食器口から手を差し入れ、陰部を触ったとしている。

 東京拘置所は「訴状が送達され次第、適切に対処する」としている。

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