葛飾北斎作品を数億円で購入 ドイツ図書館、25年に展示へ

ドイツのバイエルン州立図書館が購入した葛飾北斎の「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」(同館提供・共同)

 【ベルリン共同】ドイツのバイエルン州立図書館は29日、江戸時代後期の浮世絵師、葛飾北斎の著名な作品「富嶽三十六景 神奈川沖浪裏」を、個人の収集家から数百万ユーロ(数億円)で購入したと発表した。2025年に開催予定の日本の版画を集めた展覧会で目玉として展示する。

 図書館によると、オリジナルの版木から刷られた初期の版画で、保存状態は「極めて良い」という。バイエルン州の科学・芸術相は声明で「コレクションに新たな宝石が加わった」としている。

 神奈川沖浪裏の初期の版画は、23年3月に米ニューヨークのクリスティーズで競売にかけられた際は276万ドル(約4億円)で落札された。

© 一般社団法人共同通信社