4年前の参院選を巡る買収事件で、現金を受け取った疑いで起訴されている元・広島市議が、きょうの公判で、検察による取り調べで「利益誘導があった」と、証言しました。
4年前の参院選で、河井克行元・法務大臣から買収目的で現金を受け取ったとして、「公選法違反」の罪で起訴されているのは、元・広島市議の木戸経康被告です。木戸被告側は、24日、録音していた取り調べなどの内容の一部を書面で公表。検察が不起訴を示唆し、買収を認めさせるようなやり取りが記録されていました。しかし、被告の供述調書と取り調べの録音データは、裁判で証拠として採用されていません。
30日、広島地裁であった公判で、木戸被告は弁護側に対し、「受け取った金は買収目的だったなどと、自身の認識とは異なる調書を作られた」と証言。「訂正を求めたものの、検察が応じなかった」としました。そして河井元大臣の公判で、買収の意図を認める証言をしたのは、「検察に洗脳されていた」からとしました。
公判の後、木戸被告は初めて記者会見に臨みました。
■木戸経康被告
「利益誘導はもちろんございました。それが本人に分からないくらいに上手にやられたということ」
木戸被告は「疲労」を訴え、会見を途中で切り上げ退席しました。次回の公判は、9月28日の予定です。