熱気球世界大会に初出場 佐野地域おこし隊の江田さん 「表彰台目指す」と意気込む

熱気球女性世界選手権に初出場する江田さん(右)と激励する金子市長

 【佐野】オーストラリアで9月初旬に開かれる第5回FAI熱気球女性世界選手権に、赤見町出身で市のまちなか地域おこし協力隊員の江田睦美(えだむつみ)さん(32)が初出場する。同選手権は世界最高峰の熱気球大会の一つという。「万全のコンディションで臨み、応援してくれる皆さんの期待に応えたい。表彰台を目指す」と力強く語る。

 江田さんは大学のサークルで熱気球(競技)を始め、パイロット歴は約12年。複数のローカル大会を制し、国内のトップクラスの選手が競う鈴鹿市長杯、渡良瀬バルーンレースでも上位入賞を果たしている。

 国内ランキングポイントの上位選手を対象に選考が行われ、同選手権への出場が決まった。世界大会では学生時代、ジュニア選手権の経験があるものの、「当時は意気込みはあったが、そこに成績がついていかなかった。今回は勝ちにいける大会だと思っている」と、言葉の端々に闘志をのぞかせる。

 大会は9月4~9日、西オーストラリア州ノーザムで開かれ、13カ国から31人が出場する。天候や高度、地形による風の変化を的確に読む力が勝敗を左右するという。“チーム江田”のメンバーは5人。パイロットとしての技量はもちろん、何よりも地上の4人との情報交換などチームワークが鍵となる。

 江田さんは2021年4月から協力隊員として活動しており、田沼駅や葛生駅周辺の地域市街地活性化に取り組んでいる。昨年春には、熱気球を活用したイベントを企画し市内中学校を会場に開催した。

 25日、市役所で出場の報告を受けた金子裕(かねこゆたか)市長は、「協力隊員でもある江田さんの活躍は市民の皆さんの励みになります。期待しています」などと激励した。

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