カラバオ杯でチェルシー戦出場の23歳、2ヶ月前まで「IT人材紹介会社のサラリーマン」だった

昨日行われたカラバオカップ2回戦で、チェルシーはAFCウィンブルドンを相手に2-1と勝利。3回戦に駒を進めている。

ただ、4部リーグにあたるリーグ・ツーでプレーしているAFCウィンブルドンも健闘を見せ、19分にはPKで先制点を決めるなどチェルシーを脅かしていた。

『The SUN』によれば、そのAFCウィンブルドンのなかにはなんと「2ヶ月前までサラリーマンだった」選手がいるという。

それは89分から出場したライアン・マクリーンという23歳のアタッカー。6月にシュルーズベリーというクラブから加入したウインガーである。

記事によれば、ライアン・マクリーンは6月にプロ契約を結ぶまでITの人材紹介会社でサラリーマンとしてパソコンの前で仕事をしていたというのだ。

ライアン・マクリーン

「自分のペースで受け止めようとしているが、うまく説明できないね。いきなりスタンフォード・ブリッジに行くことになるなんて、とてもクールだよ。

現地に行ったらもっと衝撃を受けるだろうけど、興奮していて待ちきれないよ。考えすぎないように必死だ。

ファンとしてスタンフォード・ブリッジに行ったことすらないんだ。僕がこれまでプレーした中で最大のスタジアムはウィンブルドンのプラウ・レーンで、1万人も入らない。ときには20人しか客がいないところでプレーしていた。

18歳のときには無給でプレーしていたし、アウディで整備士をしていたよ。そしてそれからIndeedのようなサイトでIT関連の人材紹介をする担当者として働いた。

ただある日の仕事中に電話が鳴って、『リーグ・ツーに移籍したいか?』と聞かれたんだ。プレシーズンのキャンプ開始まで数日しかなかったけど、すぐに決断したよ。

あらゆることがとても早く起こった。すべてを覚えていないくらいだよ!混乱していて、詳しくは思い出せない」

そしてプロ契約を結んでからすぐにコヴェントリー・シティとのカラバオカップ一回戦に出場すると、アディショナルタイムにゴールを決めて勝利に貢献。

ライアン・マクリーン

「利き足ではない左でのシュートだったし、ゴールが決まったときにはどうしていいか分からなかったよ。膝滑りをしたかったけど、気づいたらコヴェントリー・シティのファンの前に行ってしまっていて、ピッチに倒れ込むしかなかった。

ゴールを決めるのは僕の強みではないしね。スピードやダイレクトさ、そして勤勉さと持ち上がりがストロングポイントなんだ。

プロの世界ではかなり遅いスタートになった。それは理解しているが、人にはそれぞれ違った道があるものさ。

プロ選手になったからといって、得られるお金が上がったわけじゃない。サラリーマンのときと同じくらいだ。でも、それはすごいことだよ。

チェルシーとの試合はとても大切な夜になる。沢山の友人や家族がチケットを求めてくるよ。クレイジーなことだね。

僕はウインガーだから、ラヒーム・スターリングのことはすごいと思っている。いいお手本なんだ。もし彼がプレーするのなら、ユニフォームを交換したいね!」

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残念ながらラヒーム・スターリングはこの試合でベンチ入りしなかったものの、ライアン・マクリーンは89分からスタンフォード・ブリッジのピッチに投入され、数分間だけであるがプレーを楽しむことができたようだ。

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