止まらぬガソリン高騰 和歌山県平均、1リットル182円超える

レギュラーガソリン1リットルの価格が182円と示すスタンド(30日午後、和歌山県田辺市秋津町で)

 ガソリン価格の高騰が続いている。資源エネルギー庁の委託を受ける石油情報センター(東京都)が30日に発表した市況調査の結果によると、和歌山県内のレギュラーガソリン平均価格は1リットル182.3円(28日時点)で、15年ぶりの高水準となった。家計や事業を圧迫している。 

 石油情報センターによると、原油高や円安などが影響している。全国平均は185.6円。県内の平均価格の値上がりは6月から続いており、最も高かった2008年8月の184.9円に迫っている。28日時点でハイオクは192.7円、軽油は159.6円。レギュラー同様に値上がりが続いている。

 田辺、上富田、白浜の各市町にあるガソリンスタンドのうち20店舗(セルフ式を含む)でのレギュラーガソリンの店頭表示価格を本紙記者が31日午前に確認したところ、169~182円だった。

 上富田町のある運送業者は「これだけ円安が進むと、(燃料代にも)少なからず影響はある。顧客に迷惑がかかるから、走らせるトラックを減らすわけにもいかない」と嘆く。

 みなべ町の梅農家の男性(41)は「自宅と畑や農業用ハウスを毎日、軽トラックで行き来するので、ガソリンの高騰はつらい。梅の価格も低いし、二重苦という感じだ」。印南町から田辺市へ車で通勤する団体職員の男性(62)は「どのみち必要だから仕方ないが、この状況が長く続けば影響は大きくなる」と話した。

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