平等院鳳凰堂、創建当時の復元図 屋根は瓦と板、新調査結果踏まえ

創建当時の平等院鳳凰堂をイメージした復元図(平等院提供)

 京都府宇治市の平等院は31日、創建当時の鳳凰堂をイメージした復元図を発表した。中堂の大屋根は「瓦ぶき」で、裳階と呼ばれる大屋根の下にある装飾屋根や、左右に延びる翼廊の屋根は木の「板ぶき」だったとする新たな調査結果を踏まえて作成。

 平等院によると、創建当時の屋根の形状に関しては諸説あり、瓦のような形にした木を使う「木瓦ぶき」とする説が広まりつつあった。平等院の建造物を維持管理する技術者鳴海祥博さんらが、これまで見過ごされていた調査結果などを再検証し、異なる説を導いた。

 復元図について、神居文彰住職は「上部の豪壮な瓦と下部の柔らかな木が見事に調和した美しい姿だ」と話した。

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