暴徒化17人を無期限入場禁止に 天皇杯で浦和サポーターの一部

浦和サポーター=5月、埼玉スタジアム

 サッカーの天皇杯全日本選手権で浦和サポーターが暴力行為などに及んだ問題で、日本協会は31日、臨時理事会を開いてサポーター17人を国内全ての試合を対象に無期限入場禁止処分とすることを決めた。クラブへの懲罰は9月中旬の規律委員会で審議する。

 別のサポーター1人は5試合の入場禁止処分とした。8月2日に名古屋市のCSアセット港サッカー場で行われた名古屋との4回戦で、0―3で敗れた試合後に浦和サポーターの一部が暴徒化。浦和は当初、立ち入り禁止エリアへの侵入があったとして計32人を一定期間の入場禁止、45人を厳重注意とする独自処分を下していた。

 その後、大会を主催する日本協会の映像検証で、警備員を押し倒したり相手サポーターの胸ぐらをつかんだりする暴力や、緩衝柵の破壊などが確認されていた。

 日本協会の田嶋幸三会長は「一部の心ないサポーターによって観戦環境が侵されたことは極めて残念。安全で、安心してサッカーを楽しめる環境を広げていこうというサッカー界全体の取り組みを著しく阻害するものだ」とコメントした。

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