故三木行治岡山県知事(1903~64年)の功績をたたえ、県が地域社会の発展に尽くした個人を顕彰する「三木記念賞」の授与式が31日、岡山市北区内山下のルネスホールであり、岡山大名誉教授で認定NPO法人「日本・ミャンマー医療人育成支援協会」(同野田屋町)理事長の岡田茂氏(83)=同市=に賞状などが贈られた。
伊原木隆太知事が賞状とメダル、賞金30万円を手渡し「医療者育成など永続的に影響が残る足跡を残された」とたたえた。岡田氏は「ミャンマーは国軍のクーデターで困難な状況にあり、医療分野も後戻りした。受賞はもう少し頑張れというメッセージだと受け止めている」と述べた。
岡田氏は岡山大医学部卒。1987年にミャンマーの医療支援に携わって以来、現地でまん延していたC型肝炎の予防対策に尽力。2006年に同NPOを立ち上げ、現地での診療所開設といった支援を進めてきた。
三木記念賞は、フィリピンのマグサイサイ賞を受けた三木知事の賞金などを基に1968年に創設。受賞者は232人となった。