暑かった8月 史上初、金沢平均気温30度超 

 金沢地方気象台がまとめた8月の気象データによると、石川県内では、金沢の月の平均気温が観測史上初めて30度を超す見込みとなった。11観測地点のうち輪島市三井を除く10地点で、1カ月間全てが30度以上の「真夏日」を観測。このうち七尾では35度以上の「猛暑日」の日数が過去最多の21日に達した。小松は17日あった。9月も残暑が厳しくなると予想され、気象台は引き続き注意を呼び掛けている。

 気象台の観測データによると、30日時点の金沢の8月平均気温は30.4度。31日は37.1度を観測したことから、1882年の統計開始以来初となる30度超えが確実となっている。これまでは2010年の29.3度が最高だった。平年より3度ほど高くなる見込み。

 金沢は10日に38.3度を記録したのをはじめ、猛暑日を13日間観測した。最高気温が30度以上の日は7月から42日連続となった。

 加えて最低気温が一度も25度を下回らず、熱帯夜も1日夜から31日朝まで続いた。熱帯夜の7月からの継続は40夜まで伸びている。気象台の担当者は「都市部である金沢は、コンクリートやアスファルトが熱をため込み、夜間も温度が下がりにくい」と話した。

 各地で猛暑日も多発した。七尾は19年の6日間が最多だったが、11日連続を含む21日間と記録を大きく更新。1カ月の3分の2が猛暑日という暑さに見舞われた。

 小松でも今夏全国トップタイとなった10日の40.0度を含めて17日間の猛暑日を記録。気象台では「七尾は気温を下げるような海風の影響が弱かった可能性がある。小松はフェーン現象の影響を受けやすかった」と指摘。このほか、志賀で12日間、輪島で11日間、羽咋で10日間観測した。

  ●9月も厳しい残暑

 全国的な厳しい残暑は当面続く見込みで、新潟地方気象台は31日、北陸地方に高温に関する気象情報を発表した。6日ごろにかけて高気圧に覆われて晴れ、最高気温が35度以上の猛暑日となる所が多いとして、健康管理や農作物の管理に注意を呼び掛けた。

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