
兵庫県西宮市の今津港にある建設から200年以上の歴史を持つ現役最古の木造灯台「今津灯台」の移設工事が1日、始まった。南海トラフ地震で想定される津波被害軽減などを目的とした排水機場の整備に伴い、港の西岸にある灯台を約160メートル離れた対岸に移す。
西宮市によると、今津灯台は市内の酒造会社「大関」を営む長部家が1810年に創建し、現存の灯台は1858年に再建。海上保安庁に航路標識として登録された現役の木造灯台の中で最も古く、市の重要有形文化財に指定されている。
灯台上部の木造部分はクレーン車でつり上げて台船に載せて移し、石材の土台部分は解体して対岸で再び組み立てる。