作況、34都府県で「平年並み」 「やや良」は5道県 8月15日現在

農水省は31日、2023年産水稲の8月15日現在の作柄概況を発表した。34都府県が作況指数で99~101に当たる「平年並み」だった。102~105の「やや良」は北海道や福島など5道県、95~98の「やや不良」は広島や山口など7県。東日本の主産地はおおむね平年以上の作柄となった。

田植え終期に達していない沖縄県の第2期稲を除く46都道府県の作柄を、気象データなどを基に予測した。今後の気象によって変動する可能性がある。

同省によると、23年産の主食用米の作付面積は、栃木と福島の2県を除く45都道府県が前年並みか減らす意向(6月末時点)。

仮に全国の作付面積が前年並みで、作柄が平年作なら、23年産米の需給の目安となる24年6月末の民間在庫量は適正水準とされる180万トンに近づく見通し。全国の作況指数が分かる次回(9月25日現在)の結果が今後の焦点となる。

8月15日時点の作柄は、東日本の主産県を中心に天候に恵まれた一方、中国・九州地方で6月の大雨や日照不足、8月上旬の台風6号による影響が見込まれた。

高温や渇水による影響について、同省は「収量の予測には反映しているが、品質への影響は分からない」(生産流通消費統計課)としている。

西南暖地の早期栽培米などの作況指数も示した。宮崎、鹿児島の両県が102、高知県が101となる一方、徳島県は97、沖縄県は98と、やや不良だった。

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