【MLB】ヤンキースのボルピーが20本塁打&20盗塁 新人としては球団史上初

写真:新人ながら20本塁打20盗塁を達成したボルピー

8月31日(日本時間9月1日)、ヤンキースのアンソニー・ボルピー(22歳)がタイガース戦に3番・遊撃でスタメン出場。この試合の9回に20号同点3ランを放ったボルピーは、球団史上初めて20本塁打&20盗塁を記録した新人選手となった。

20本塁打&20盗塁を記録した新人選手はボルピーがMLB史上15人目。今季はダイヤモンドバックスのコービン・キャロル(23)も同記録を達成しており、1シーズンで2人の新人達成者がでるのは1987年(エリス・バークス、デボン・ホワイト)、2022年(フリオ・ロドリゲス、ボビー・ウィットJr.)に続く史上3度目となった。

延長の末にこの試合に敗れたヤンキースは今季成績を65勝69敗の借金「4」とし、依然地区最下位。ワイルドカード圏内まで10.5ゲーム差になるなど今季のポストシーズン進出は絶望的な状況で、今オフFAになる予定だったハリソン・ベイダーをウェーバーでレッズへと放出したばかり。

チーム状況は厳しいが、8月26日にMLB公式ランキングで球団内3位にランクインする有望株のエバーソン・ペレイラを昇格させたことを皮切りに、同ランキング2位のジェイソン・ドミンゲス(20歳)、同8位のオースティン・ウェルズ(24歳)ら期待の若手有望株の昇格も決まっている。

ヤンキースは豊富な資金力を武器に有力FA選手を多く獲得し強力なチームを作り上げてきたが、このボルピーの活躍や若手有望株の相次ぐ昇格は大きな転換期になるかもしれない。ヤンキースは1995年に後にコア4と呼ばれるデレク・ジーター、アンディ・ペティット、ホルヘ・ポサダ、マリアノ・リベラがメジャーデビュー。彼らを主軸としたチームは2009年までに5つものワールドシリーズリングを手にした。

ヤンキースは毎年勝つことを義務づけられ、補強を繰り返すことでロースターの高齢化が叫ばれて久しい。1992年以来のシーズン負け越しが目の前に迫っている現状だが、これを機に多くの若手がチャンスを得ることで、あるいは新たな黄金期到来のきっかけとなるのかもしれない。

© 株式会社SPOTV JAPAN