惨状忘れず、語り継ぐのは責務 朝鮮人虐殺、追悼式で犠牲者悼む

虐殺された朝鮮人を悼み、日朝協会東京都連合会などによる実行委員会が追悼碑前で開いた式典=1日午前、東京都墨田区の都立横網町公園

 100年前の関東大震災後に流言が広がり、自警団などに虐殺された朝鮮人らの追悼式が1日、各地で行われた。東京都立横網町公園(墨田区)にある追悼碑前では、日朝協会東京都連合会などによる実行委員会が式典を開き、宮川泰彦実行委員長は「忘却は再び悪夢を生む危険性がある。惨状を忘れず、教訓を学び、語り継ぐことは今を生きる私たちの責務だ」と語った。

 参列者は地震発生時間の午前11時58分、鐘の音とともに黙とうをささげた。韓国伝統舞踊家による「鎮魂の舞」も披露された。

 2016年までは都知事が追悼文を寄せていたが、小池百合子知事は17年以降、送付を取りやめている。

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