空自大湊「ガメラレーダー」(青森・むつ市)機能強化に29億円計上 極超音速ミサイルに対応

 防衛省は31日、航空自衛隊大湊分屯基地(青森県むつ市)に配備しているミサイル防衛用の警戒管制レーダーFPS5の機能強化に向け、2024年度の概算要求に約29億円を計上した。従来の弾道ミサイルより高い機能を持つ極超音速ミサイルを探知、追尾できるよう本体を改修する。

 FPS5は同市の釜臥山山頂に設置され、その外観から「ガメラレーダー」とも呼ばれる。改修では、目標となるミサイルの軌道を予測・計算し探知、追尾する処理能力向上のための工事を行う。23年度からソフトウエア改修などに着手しており、全体の事業は27年度に完了する予定。

 極超音速ミサイルはマッハ5(音速の5倍)以上で飛行し、攻撃目標を破壊する。高度100キロ以下の低空を変則的な軌道で飛ぶため、レーダー探知や迎撃が困難とされる。

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