獅子踊り、力強く 朝日・大谷風神祭

県無形民俗文化財の角田流大谷獅子踊りなどが披露された大谷風神祭=朝日町大谷

 台風などの風水害を鎮め五穀豊穣(ほうじょう)を祈願する「大谷風神祭」が31日夜、朝日町大谷で開かれた。県無形民俗文化財の「角田流大谷獅子踊り」などが披露され、約200人のにぎやかな行列が地区内を盛り上げた。

 江戸時代から270年近く続く伝統行事。花火の打ち上げを合図に、ちょうちんを持った子どもを含む行列が白山神社を出発し、地区内を2時間ほどかけて練り歩いた。行列で角田流大谷獅子踊りは、3種類の獅子が笛や太鼓の音に合わせて、力強い舞で地元住民などの観衆を魅了した。

 このほか、神様が通る道の悪魔をはらい清めるとされる大獅子による獅子舞が勢いのある動きを見せ、観衆の中へ飛び込むと驚きの声や歓声が上がった。毎年訪れるという大江町塩野平、主婦渡辺かずみさん(72)は「地区を挙げて盛り上げようという気迫が伝わる。踊りも迫力があった」と感動した様子だった。

© 株式会社山形新聞社