台風7号 農林水産被害11億円超 県内12市町村、豪雨以降で最悪

台風7号の影響で被害を受けた水稲=8月16日、鏡野町上齋原(岡山県提供)

 岡山県は1日、台風7号による県内の農林水産関係の被害額をまとめた。農業用施設の損壊や農作物被害が県北部の広範囲に及び、12市町村で計11億8470万円。県によると、自然災害に伴う農林水産関係の被害額では約266億円に上った2018年の西日本豪雨以降で最悪となった。

 農地・農業用施設の被害を種類別に見ると、最高額は河川から農業用水に水を流し込む頭首工(とうしゅこう)の破損の4億8100万円で、津山市と鏡野町の計8カ所で発生。田畑ののり面崩壊は赤磐市や吉備中央町など10市町の98カ所で2億8900万円、農業用水の破損は6市町の22カ所で2億100万円だった。

 農作物の被害は、田んぼへの土砂流入や冠水により水稲が827万円、黒大豆などの野菜が503万円。水産関係では鏡野町の養魚場で設備の破損(700万円)が確認された。

 台風7号は8月14日から17日にかけて各地に大雨を降らせた。県農政企画課は「被害が広範囲にわたっており、各市町村と連携して早期復旧に努めたい」としている。

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