そごう・西武の売却を完了 実質8500万円で米ファンドに

西武池袋本店=東京都豊島区

 セブン&アイ・ホールディングスは1日、傘下の百貨店そごう・西武の米投資ファンド、フォートレス・インベストメント・グループへの売却を完了したと発表した。売却額は実質8500万円だったことも明らかにした。そごう・西武はフォートレス傘下で再建を目指すことになる。

 そごう・西武の売却額は2200億円だが、そごう・西武の有利子負債2千億円規模を差し引くなどした結果、実質では8500万円になる見込みという。

 セブンはさらに貸付金916億円は返済を求めない債権放棄に応じるほか、そごう・西武株の売却でも評価損が発生。特別損失1331億円を計上する。2024年2月期連結決算の純利益予想を従来の2850億円から2300億円に引き下げた。

 フォートレスは家電量販大手のヨドバシホールディングスと組んで、店舗改革を進める。複数の店舗にヨドバシが出店し、200億円以上をかけて改装などを行う。ヨドバシは3千億円規模でそごう・西武の土地などを取得する方針。

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