放出後にトリチウム初検出 東電「安全に全く問題ない」

東京電力福島第1原発の処理水を希釈、放出するための設備=8月24日

 東京電力は1日、8月31日に福島第1原発の処理水放出口付近で採取した海水から、放射性物質トリチウムが1リットル当たり10ベクレル検出されたと発表した。24日の放出開始後、検出は初めてで、東電は「放出の影響とみられるが、安全には全く問題ない」としている。

 東電によると、過去5年間の第1原発沖での濃度は0.4~2.8ベクレル。

 検出されたのは原発3キロ圏に10カ所ある採取場所のうち、放出口から最も近い場所の海水。同じ場所で24日に採取した海水を精度を上げて分析した結果、2.6ベクレル検出されたことも9月1日に発表した。すでに発表済みの通常の分析では検出下限値未満だった。

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