鳩山元首相、関東大震災後の流言飛語で虐殺された被害者を追悼「人間は極限状態になると本性を現す」

鳩山由紀夫元首相が1日、X(旧ツイッター)を更新。この日、公明党の山口那津男代表、自民党の河村建夫・元官房長官らと共に、100年前の同日に発生した関東大震災で、自警団などに虐殺された朝鮮人を追悼する「殉難者追念式」に出席したことを踏まえ、自身の思いをつづった。

鳩山氏は「関東大震災韓国人殉難者追念式に山口那津男さん、河村建夫さん方と参列して来た。震災翌日、警察が流言を利用し、韓国人が爆弾を所持し各地に放火しているので厳密に取り締まれと各地に電報したと経過報告あり。もし日本に良心あらば、植民地時代の虐殺を調査し、数千名もの虐殺を謝罪すべきである」と訴えた。

この見解に先立つ投稿で、鳩山氏は「人間は極限状態になると本性を現す」と指摘。「関東大震災のとき、流言飛語が飛び交い軍隊や自警団により多くの朝鮮人、中国人、更には標準語の不自由な日本人が虐殺されたのは事実である」と、香川県から千葉県に行商で訪れていた人たちが自警団に殺害された「福田村事件」など日本人も被害にあっていた悲劇にも言及した。

政府の対応や「追悼文さえ送らない」として小池百合子都知事にも苦言を呈した鳩山氏は「関東大震災から100年目の今日あらためて亡くなられた多くの方々に追悼の誠を捧げたい」とした上で、「関東大震災は必ず近い将来に再びやってくると予想されているが、私を含めて防災意識が希薄になっているのではないかと危惧する。この機に防災意識を高めて必要な準備を行なっておくことが極めて肝要である」と防災意識の必要性も呼びかけた。

(よろず~ニュース編集部)

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