【台風情報】台風11号は中国大陸手前でUターン?再び東シナ海へ進む可能性は 来週秋雨前線とコラボで本州で大雨のおそれも 気象庁&海外進路予想 

台風11号 先島諸島から台湾横断後に足踏み?

強い台風11号は9月3日にかけて先島諸島のすぐ南の海上を西へと進む見込みです。その後は、台湾を横断してさらに西へと進んで中国大陸へと進むとみられていましたが、台湾横断後の進路予想が難しい状況となっています。

気象庁

気象庁の進路予想では、9月4日(月)以降の3日先~5日先の予報円が大きくなり、円が重なって表示されています。これは台風がどこへ向かうのかが定まっておらず、台風の動きがゆっくりとなる可能性があることを示しています。予想のブレ幅が非常に大きな状況です。

5日先よりも“その後”の予想データをみると、一部には台風11号がUターンして再び東シナ海方面へと進む可能性を示すデータもみられるようになっています。

進路のブレ幅大きいも 再び東シナ海へと戻る可能性も

ヨーロッパ中期予報センター

ヨーロッパ中期予報センターのアンサンブル予想の結果です。アンサンブル予報は、数値予報の計算に使う最初の値をわずかに変えたものを複数計算して、その平均やばらつきの程度といった統計的な情報を用いて進路を確率的に予想するものです。

台風11号が台湾付近まで進んだあとは、中国大陸へ進むデータもある一方で、一部のラインは北東方向へのびて東シナ海に進むことを示すデータも複数みられます。

アメリカ海洋大気庁

アメリカ海洋大気庁のアンサンブル予想結果でも、Uターンして東シナ海方面へと進む傾向を示すデータが複数あります。

秋雨前線とのコラボで本州は大雨となる可能性も

気象庁の週間天気予報支援図をみると、台風11号が台湾を通過した後、周辺には低気圧の存在を示すLマークがあります。これは台風11号や周辺で新たに発生した熱帯低気圧の存在を示しているとみられます。

来週後半には沖縄周辺にLマークがスタンプされていますが、このあたりに進んでいく可能性があります。

沖縄周辺の海域では海面水温は高く、また水深50mの海水温度も高めです。このあたりに低気圧が予想されると台風へと発達しないか気になるところです。

さらにもう一つ気になる点が来週になると、太平洋高気圧の張り出しが弱まり、本州付近に秋雨前線が停滞すると予想されていることです。

日本の南東方向からは台風12号から変わると予想される熱帯低気圧や、それとは別に発生するとみられる熱帯低気圧が北上してくる予想があります。

台風や熱帯低気圧によって大量の暖かく湿った空気がもたられたところに前線の活動が活発になって大雨となるおそれもあります。

まだまだ予想にはかなりのブレ幅があるため予報は変わりそうですが、来週は台風や熱帯低気圧の動向だけでなく、秋雨前線による大雨にも注意が必要となりそうです。

© 株式会社中国放送