【関東大震災100年】山津波の悲劇と短期間での復興、記憶を刻む記念碑 根府川・白糸川橋梁に設置

200人以上が亡くなったとされる「山津波」から復旧した白糸川橋梁の歴史を伝える記念碑。背後にかかっているのが1925年にかけ替えられた現在の白糸川橋梁=小田原市根府川

 関東大震災の「山津波」で崩れ落ち、その後に復興した白糸川橋梁(きょうりょう)(神奈川県小田原市根府川)に1日、震災100年の記憶を刻む記念碑が設置された。土砂災害では最大の被害地となったが、鉄橋は倒壊から2年足らずで復旧し、その後の日本の復興を支え続けた。関係者は「震災の教訓を後世に伝えなければいけない」と訴えている。

 約200メートルに渡って相模湾を望む白糸川橋梁は、旧国鉄熱海線の鉄橋として22年にかけられた。しかしその1年後、震災により白糸川上流で大規模な土砂崩れが発生。土石流が集落と鉄橋をのみ込み、200人以上が亡くなったとされる。

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