鹿島神宮で秋の祭典 提灯まち、にぎわう 茨城・鹿嶋

提灯を激しく揺らしながら鹿島神宮へ大青竹を運ぶ氏子ら=鹿嶋市宮中

茨城県鹿嶋市宮中の鹿島神宮で1日、秋の祭典が始まり、例祭や神幸祭が厳かに執り行われた。周辺では無数の提灯(ぢょうちん)を飾り付けた大きな青竹を境内に運び込む「提灯まち」などの勇壮な奉納神事が行われ、多くの見物客でにぎわった。

例祭は同神宮で最も重要な祭事。宮内庁の御使(おんつかい)、神社本庁の献幣使(けんぺいし)を迎え、三笠宮瑶子さまや氏子総代、地域の関係者ら約400人が参列した。

夜には神幸祭があり、祭神の武甕槌大神(たけみかづちのおおかみ)の分霊を移したみこしを中心とした行列が出た。神幸祭前には宮中五カ町の大型山車がにぎやかな祭りばやしとともに巡行。提灯まちでは、氏子らが約8メートルの大青竹を押し立て、四方八方に提灯を揺らしながら境内へ進み、最後はかがり火に投げ込んだ。

同県行方市麻生の久保田健寿さん(83)は「コロナ禍で中止が続き、寂しく思っていた。4年ぶりに楽しませてもらった。迫力があった」と話した。

最終日の2日は、同神宮で行宮祭と還幸祭が行われる。

提灯を激しく揺らしながら鹿島神宮へ大青竹を運ぶ氏子ら=鹿嶋市宮中

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