現職最多8選の吉田氏が不出馬/六戸町長選

 青森県六戸町の吉田豊町長(73)=8選、7期目=は1日、来年1月27日の任期満了に伴う同町長選に出馬せず、勇退する意向を明らかにした。この日の定例町議会で「(町長を)卒業させていただく」と言及。散会後の取材に「後援会など昔から応援してくれている人には了解を得た」と話した。後継指名はしない考え。

 吉田町長は、不出馬の理由を「町長を務めて7期。60代で臨んだ前回選挙が最後(の選挙戦)との思いはあった。大型事業の町立義務教育学校六戸学園も建設に着手し、一定のめどがついた」と説明。「ついたてのように残らず、早めに姿勢を示して町長の席を空けておく方がいい。舞台をつくらないことには出たい人も出られない」と話した。

 町長選対応については「直接関わることは考えていないが、きちんと町政を進めてくれる人であれば応援する」とした。

 吉田氏は町議3期を経て、1996年の町長選で初当選。3期目途中の2005年、同町が旧下田、旧百石両町との合併協議から離脱したことで解職請求(リコール)運動が起き、自ら辞職。出直し選挙で返り咲いた。20年の町長選で8選したが、任期は7期目になる。8選は県内現職首長で最多。

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