「ハレノワ」グランドオープン 日本初演オペラでこけら落とし

こけら落とし公演の開演を前に、観客で埋まった岡山芸術創造劇場ハレノワの大劇場

 新たな文化芸術の創造拠点として、岡山市が同市北区表町に整備した「岡山芸術創造劇場ハレノワ」が1日、グランドオープンした。テープカットに続き、こけら落としとして日本初演のオペラ「メデア」が大劇場で上演され、満員の観客約1500人を魅了した。

 メインエントランス前でセレモニーがあり、大森雅夫市長が「『魅せる』『集う』『つくる』を合言葉とする素晴らしい施設ができた。ハレノワを皆さんと一緒に成長させていきたい」とあいさつ。ハレノワを運営する公益財団法人岡山文化芸術創造の越宗孝昌理事長らとともに4人でテープカットし、開館を祝った。

 開幕公演はギリシャ悲劇を基にした注目の話題作。情感あふれる歌声がホールに響き、岡山フィルハーモニック管弦楽団の演奏が物語を盛り上げた。岡山市南区、看護師(60)は「初めてオペラを鑑賞し、感激でいっぱい。音楽と一体となった総合芸術の素晴らしさを体感できた。これからも足を運びたい」と話した。

 グランドオープンを前に、表町商店街では商店主らのパフォーマンス隊によるパレードもあった。

 ハレノワは老朽化した市民会館(岡山市北区丸の内)と市民文化ホール(同市中区小橋町)に代わる施設で地上7階地下2階、延べ約1万9700平方メートル。最大1753人収容の大劇場をはじめ、中劇場、小劇場、大小11の練習室など中四国屈指の設備を備える。2019年12月に着工し、今年6月にプレオープンした。事業費は約265億円。

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