初日はアプリリアが1-2で最速。ヤマハ、ホンダが1分39秒台に入らず下位に沈む/第11戦カタルーニャGP

 9月1日、2023MotoGP第11戦カタルーニャGPの金曜日セッションがカタロニア・サーキットで行われ、MotoGPクラスはプラクティスでアレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)がトップでダイレクト予選Q2進出を決めた。中上貴晶(LCRホンダ・イデミツ)は20番手となり、予選はQ1からのアタックとなる。

 今大会も第6戦イタリアGPのスプリントレースで右足を骨折したアレックス・リンス(LCRホンダ・カストロール)が欠場。引き続きイケル・レクオーナが代役を務める。

 フリープラクティス1は、気温25度、路面温度27度、晴れ時々曇りのドライコンディションで始まった。全ライダーがフロントタイヤにソフト、リヤタイヤにミディアムを履いてコースイン。

 最初のアタックでは、アプリリア・レーシングのマーベリック・ビニャーレスが1分40秒878で首位に立ち、アレイシ・エスパルガロが1分40秒917、次の周には1分40秒497でトップを奪い、アプリリアがワン・ツー。そこにドゥカティやKTMのライダーが続く。

アレイシ・エスパルガロ(アプリリア・レーシング)/2023MotoGP第11戦カタルーニャGP 初日

 10分が経過した頃にフランコ・モルビデリ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)がコースアウトして転倒しかかったが、復帰できた。

 3番手からフランセスコ・バニャイア(ドゥカティ・レノボ・チーム)、ミゲール・オリベイラ(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)、ホルヘ・マルティン(プリマ・プラマック・レーシング)、ファビオ・クアルタラロ(モンスターエナジー・ヤマハMotoGP)と続く。

 20分が経過した時点では、ホンダ勢が下位に沈み、トップから約1秒離されていた。その後、ビニャーレスが1分40秒073でチームメイトからトップを奪い返した。

 残り約15分、モルビデリが1分41秒004で6番手に上がり、ヤマハが6-7番手となった。そしてブラッド・ビンダー(レッドブルKTMファクトリー・レーシング)が1分40秒859で3番手に浮上。残り5分、マルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)が5コーナーでフロントからスリップダウン。21番手でセッションを終えた。

転倒後のマルク・マルケス(レプソル・ホンダ・チーム)のマシン/2023MotoGP第11戦カタルーニャGP 初日

 終盤にはマルティンがフロントにミディアム、リヤにソフトを履き3番手。アレイシ・エスパルガロが1分39秒809でトップに立つ。このセッションはアプリリアのワン・ツー。3番手にマルティン、4番手がビンダー。5番手がバニャイア、6番手がポル・エスパルガロ(GASGASファクトリー・レーシング・テック3)だった。

 午後に行われたプラクティスは、予選のQ1、Q2を分ける唯一のセッションだ。Q2にダイレクト進出を果たすためには、このセッションでトップ10以内に入る必要がある。

 セッションがはじまると、続々とコースイン。3周を走った頃にはマシントラブルがあったようで、中上がマシンを止める姿が見られた。

 最初のアタックでは、オリベイラ、ビニャーレス、ビンダーのトップ3で、トップ10が1分40秒台だ。開始から20分後にはファビオ・ディ・ジャンアントニオ(グレシーニ・レーシングMotoGP)が1分40秒180でトップになり、その5分後にはバニャイアが1分40秒149で首位に立った。

 セッションが折り返すとラウル・フェルナンデス(クリプトデータRNF・MotoGPチーム)が12コーナーでスリップダウン。マシンがエアフェンスに追突したため、コースサイドのスクーターでピットに急いで戻っていった。

 その後、ビニャーレスが1分40秒095でトップタイムを塗り替える。残り17分でヨハン・ザルコ(プリマ・プラマック・レーシング)が1分40秒061、1分40秒047と連続でタイムを出した。

 ここからタイムアタックが本格的になってきて、ディ・ジャンアントニオが1分39秒621でトップ。オリベイラが1分39秒968で2番手、ビニャーレスが1分39秒594、アレイシ・エスパルガロが1分39秒389でトップ。マルコ・ベゼッチ(ムーニーVR46レーシング・チーム)が1分39秒616で3番手、ザルコが1分39秒257を出して多くのライダーがピットに戻った。

 残り5分、最後のアタックが始まる。まずトップタイムを塗り替えたのはビニャーレスで1分39秒048。アレイシ・エスパルガロが1分38秒686と大幅にタイムを削ると最速タイムを記録してアプリリアのワン・ツー。

 結果的にバニャイアが3番手、ザルコが4番手、ビンダーが5番手、アレックス・マルケス(グレシーニ・レーシングMotoGP)が6番手に入った。

 ルカ・マリーニ(ムーニーVR46レーシング・チーム)は最後のアタックでマシンを止めて15番手に終わった。17、18番手のヤマハ勢、19から22番手のホンダ勢はトップ10に入れず、土曜日の予選はQ1からスタートする。

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