じもとホールディングス(HD、仙台市)と傘下のきらやか銀行(山形市)は1日、金融機能強化法に基づき、180億円の公的資金の注入を受けることが決まったと発表した。SBIグループからの19億6千万円の追加出資も明らかにした。資金は同行への出資金に充当し財務基盤を強化、地元企業への経営支援の充実を図る。
新型コロナウイルス禍で打撃を受けた地域経済を支えるため注入条件を緩和したコロナ特例の適用第1号。今月29日にじもとHDが発行する優先株を整理回収機構が引き受ける。返済期限は25年後の2048年9月。SBIグループは12月にじもとHDが実施する第三者割当増資を引き受ける。24年3月末の自己資本比率はじもとHDの連結で9.1%、きらやか銀単体で10.7%程度を見込む。
同行本店で会見した川越浩司頭取は注入決定について「県経済を支える責務があると認めてもらったと思っている。地域と共に生きる理念を実現していきたい」と述べた。