神戸6歳児死亡、市の第三者委が初会合 対応の職員らに聞き取り実施へ

検証委員会であいさつする神戸市の中山さつき・こども家庭局長(中央)=2日午後、神戸市中央区八幡通4

 神戸市西区の草むらで穂坂修ちゃん(6)の遺体が見つかり、母親ら4人が兵庫県警に逮捕された事件を受け、市が設置した第三者による検証委員会の初会合が2日、市内であった。関係職員へのヒアリングを実施して対応が適切だったかを協議し、再発防止に向けた提言をまとめる。

 事件を巡っては4月、保育園が修ちゃんの体にあざを見つけて西区役所に連絡した。市は母親の沙喜容疑者(35)から相談を受け、市こども家庭センター(児童相談所)と一時保護を決めたが、事件を主導したとされる叔父の大地容疑者(32)の意向などで見送った。市は「虐待があった可能性が高い」と判断し、児童虐待防止法に基づく検証委の設置を決めた。

 初会合には、委員長に選ばれた神戸大大学院医学研究科の永瀬裕朗特命教授をはじめ、児童福祉分野の学識者や犯罪心理に詳しい警察庁科学警察研究所の職員ら5人が出席した。

 冒頭、市こども家庭局の中山さつき局長は「6歳の尊い命が失われたことは大変痛ましく、重く受け止めている。専門的見地から検証をお願いしたい」とあいさつした。

 今後、市から当時の対応記録や虐待リスクを判断する資料の提供を受け、対応に当たった西区役所や児相の職員らに聞き取りすることなどを決めた。

 検証委は全4回程度の予定で、神戸地検が実施する鑑定留置など捜査の推移を踏まえつつ、来年2月以降に次回会合を開くという。(井沢泰斗)

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