ヒマワリ畑で復興の光を 紀伊半島大水害12年、和歌山・新宮市熊野川町

紀伊半島大水害の復興祈念として育てられているヒマワリが見頃を迎え、ライトアップも始まった(1日、和歌山県新宮市熊野川町で)

 間もなく発生から12年を迎える紀伊半島大水害。大きな被害を受けた和歌山県新宮市熊野川町では、住民団体「熊野川地域フラワーツーリズム推進協議会」(下阪殖保会長)が復興のシンボルとして能城山本地区の休耕田(3.7ヘクタール)で育てているヒマワリが見頃を迎えている。1日から初めてのライトアップイベントをスタート。3日までで、最終日には打ち上げ花火もある。

 推進協議会では大水害からの復興祈念や記憶の継承などを目的に毎年、休耕田を活用してヒマワリを栽培している。今年は7月に11万本分の種をまいた。

 1日現在、ヒマワリは八分咲きほど。今年はデジタルアートなどによる地域の活性化に取り組む市民団体「Kumano Action(クマノアクション)」(福本友樹代表)と一緒に、ヒマワリをライトアップしたり、プロジェクションマッピングをしたりするイベントを初めて企画し、初日から早速多くの人が来場していた。時間は午後6時半~8時半で、3日の午後8時からは熊野川追善花火も予定している。

 福本代表(44)は「コロナが5類に移行し、地域がにぎわうことができればと提案した」。下阪会長(77)も「今年もヒマワリは元気に咲いてくれてうれしい」と話している。

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