LRTの開業から一週間… LRTのある風景が日常となり"街"はどう変わったのか…

 LRT・ライトラインが8月26日に開業してから2日で一週間です。LRTのある風景が日常へと変わりつつある中、街はどう変わったのでしょうか。

 2日午後2時半ごろ、LRTの始発・宇都宮駅東口の停留場では、土曜日ということもあり多くの家族連れや鉄道ファンでホームは埋め尽くされました。

 国内では初めて、すべての線路を新しく建設したLRT、開業日には歴史的な瞬間に立ち合おうと多くの人たちが訪れ、2日間で約2万9千人が乗車しました。

 運転士の谷田貝海斗さん、以前は羽田空港で手荷物の積み下ろしの仕事をしていましたが、電車の運転士になるという幼いころからの夢を追いかけ、宇都宮ライトレールに入社しました。

 谷田貝さんはこの一週間について「少し耳を澄ませてみると…、『すごーい』という声が聞こえてきて、みなさんを乗せて運転できてよかった」と振り返ります。

 一方、交通ルールの周知にも課題が残ります。1日は開業後初めてLRTと乗用車が衝突する事故がありました。乗用車が右折してレールを横切ろうとしたところ、停留場から出てきたLRTとぶつかったということです。現場は右折が禁止されている場所でした。

 LRTの沿線に住む人たちも街の変化を感じています。商業施設の「ベルモール」に向かう人たちでにぎわう停留場、その目と鼻の先にあるのが、創業44年のラーメン店「しなそば家」です。人気メニューは、刻んだ豚肉や野菜のあんがたっぷりかかった「豚そば」です。

 この店の2代目店主、大森光男さんはLRTが通る店の前の風景を日々見守ってきました。

 開業したLRTとともに過ごした一週間、課題はまだまだ山積みですが宇都宮と芳賀町の未来の形はまだ始まったばかりです。

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