秋到来 棚田遺産に響く刈り取り音 美咲・大垪和西地区

稲刈りシーズンを迎えた棚田=2日、岡山県美咲町大垪和西

 農林水産省の「つなぐ棚田遺産」に選ばれている岡山県美咲町大垪和(おおはが)西地区で、稲刈りのシーズンが本格化している。こうべを垂れた黄金色の穂を次々と刈り取っていくコンバインの音が一帯に響き、秋の訪れを告げている。

 同地区では、標高約400メートルの山あいの傾斜地に大小約750枚の棚田(約50ヘクタール)が連なっている。7枚計48.5アールで作付けする羽場秀郎さん(74)=同町=は、知人の会社員山田美穂さん(53)=同=と横川守さん(71)=同=の3人で2日朝から作業。5月上旬に田植えをした「あきたこまち」をコンバインや手作業で丁寧に収穫していった。

 羽場さんは「6~7月に雨が少なく心配したが、田の水を管理し、良い米ができた。多くの人に味わってほしい」と話している。

 地区の稲刈りは例年並みの8月下旬からスタート。これからピークを迎え、今月下旬まで続く見込み。

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