巡航ミサイルで核攻撃訓練 北朝鮮、米韓演習に対抗

2日未明、北朝鮮の朝鮮人民軍が発射した長距離戦略巡航ミサイル(朝鮮中央通信=共同)

 【北京共同】北朝鮮メディアは3日、朝鮮人民軍が2日未明に米韓の軍事演習に対抗するため、核弾頭を模した実験用弾頭搭載の長距離戦略巡航ミサイルを2発発射する「戦術核攻撃仮想発射訓練」を行ったと伝えた。2発は朝鮮半島西側の黄海上を8の字形の軌道で2時間強にわたって約1500キロ飛行。目標の島の約150メートル上空で弾頭を爆発させ「任務を正確に遂行した」としている。

 北朝鮮は8月30日にも韓国攻撃を想定し、弾道ミサイル2発を発射する「戦術核攻撃訓練」を行ったとしている。今月2日の発射は別のミサイルを使っており、多様な核攻撃能力を持つことを誇示した。

 北朝鮮メディアは、米韓が8月31日に大規模合同演習「乙支フリーダムシールド(自由の盾)」を終えた後も、同日から2日間、航空訓練を行ったと非難した。党中央軍事委員会が「敵の侵略戦争のたくらみを抑止できる行動の意志と能力を示すため」に巡航ミサイル訓練を命じたとし、平壌近くの清川江河口から発射したとしている。

2日未明、北朝鮮の朝鮮人民軍が発射した長距離戦略巡航ミサイル(朝鮮中央通信=共同)
北朝鮮の金正恩朝鮮労働党総書記(朝鮮中央通信=共同)

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