第78回県総合美術展(県美展)と第65回県こども絵画展(こども県展)が2日、山形市の山形美術館で開幕した。思い出や心情を自分らしく生き生きと表現した子どもたちの絵や、幅広い年代の独創的な作品が並ぶ。開館と同時に大勢の人が訪れ、感性にあふれる力作に見入った。
県内最大の公募展となる県美展は、日本画▽洋画▽彫刻▽工芸-の4部門の入賞・入選作、無鑑査、委嘱に加え、東北芸術工科大教員の招待作品や審査員の作品も並び、計436点を展示している。こども県展は県内の園児と小中学生を対象とし、1万1991点から選ばれた入賞・入選作1019点を紹介する。
開展式では、主催者を代表して県美術連盟会長の寒河江浩二山形新聞会長・主筆(山形新聞グループ経営会議議長)が「県美展は戦後間もない1946年に始まり、本県芸術界の中核をなす展覧会として歴史を刻んできた。心を込めて制作した作品を多くの人に堪能してほしい」とあいさつした。大泉定幸県観光文化スポーツ部長が吉村美栄子知事のメッセージを代読した。大泉部長、寒河江会長、佐藤秀之山形新聞社長、板垣正義山形放送社長、岡部信幸山形美術館副館長、設楽雅信県美術連盟運営委員長がテープカットを行った。
両展は山形新聞、山形放送、県美術連盟、山形美術館、巡回展開催地教育委員会が主催。18日まで同館で展示し、20日から県内9市町を巡回する。