『愛犬が生活の中心になりすぎる』のは危険?3つのリスクや愛犬に与えてしまう悪影響とは

『愛犬が生活の中心になりすぎる』リスクや愛犬に与える悪影響

愛犬を大切に思うあまり、飼い主さんの生活も愛犬を中心に回っていないでしょうか。

愛犬の気持ちを思い、暮らしやすいよう生活を整えることは大事です。しかし、過剰になるとリスクも生まれてしまうのです。具体的に見ていきましょう。

1.人との交流が少なくなる

実感されている飼い主さんも多いのではないでしょうか。仕事が終われば直帰し愛犬との時間を過ごす。友人や同僚からのお誘いは基本お断り…という生活を送っていませんか?

もちろん一概に悪いこととは言い切れませんが、仕事や用事以外のすべてを愛犬のための時間に費やしていると、仲の良い友人や同僚と距離ができてしまうかもしれません。

愛犬が楽しく穏やかに過ごすためには、飼い主さんの心の充足も非常に大切です。アクティブな飼い主さんであれば、我慢している様子を愛犬が敏感に感じ取ってしまうでしょう。時には友人との時間や一人で楽しむ日を作ることをおすすめします。

2.愛犬にお金を使いすぎてしまう

愛犬のために…と素材にこだわったフードや、可愛らしい洋服を与えすぎていませんか?

もちろん、フードやおやつなど直接口にするものは吟味するに越したことはないでしょう。中には、SNS用にと高価なカメラを買い、話題のスポットへのお出かけは必須、という飼い主さんもいるかもしれません。

しかし、もし愛犬にお金を使いすぎてしまうあまり、自分自身の生活に支障をきたしていたとしたら本末転倒。愛犬も飼い主さんの余裕のなさに気付いてストレスを感じてしまう可能性もあります。

何に重きを置きお金をどう使うか、ということは人それぞれですが、あくまでも無理のない範囲で計画性をもって生活することが、結果として愛犬との平穏な暮らしに繋がるのではないでしょうか。

3.愛犬がわがままになってしまう

愛犬はあなたにおねだりをしませんか?「おやつが食べたい」「散歩に行きたい」など、愛犬になにか要求されたことのある飼い主さんも多いと思います。

犬は自分の要求が通ると、その行動を学習し繰り返します。エスカレートすると吠えてねだることもあります。愛犬が喜ぶからとおねだりに応えていると、わがままになってしまう可能性があります。

愛犬といる時間が長い飼い主さんほど多くの要求に応えてしまうかもしれません。きちんとしつけをし、ダメなときはダメ、と教えることが大切です。

愛犬のために心がけてほしいこと

愛犬が生活の中心にいることで生じるリスクや悪影響について述べてきました。しかし、根本は愛犬を思うあまりの行動だと思います。

愛犬がより快適に楽しく毎日を過ごせるよう、飼い主さんに心がけてほしいことをいくつかご紹介します。先に述べたリスクに気をつけながら、ぜひ参考にしてください。

愛犬を構いすぎない

飼い主さんのことが大好きな愛犬でも、適度にひとりで過ごす時間は必要です。一日中愛犬とべったりだと、寂しさや不安から少しの時間でも留守番が難しくなってしまいます。

また、ぐっすり寝ている時に構うこともやめましょう。わたしたちも気持ちよく寝ている時に話しかけられると嫌な気持ちになりますよね。犬も同じです。愛犬の気持ちに寄り添うことが、結果的にストレスを減らすことになるのです。

長時間留守番をさせない

犬は仲間意識が強い動物なので、長時間ひとりだと不安になります。とは言え、飼い主さんも仕事や用事があり外出せざるを得ないでしょう。冠婚葬祭で家を空けることもありますよね。

留守番でのトラブルを防ぐため、子犬の頃から少しづつ留守番に慣れさせておくことをおすすめします。安心して預けることのできるペットホテルを見つけておくことも必要です。かかりつけの動物病院が預かってくれると愛犬も安心するでしょう。

健康管理を怠らない

愛犬が健やかに暮らすために健康管理は欠かせません。狂犬病やワクチン接種、フィラリア予防、定期的な健康診断は必須です。

愛犬を日ごろからよく見ていると、些細な変化も感じ取れるでしょう。近年は犬の寿命も伸びています。ライフステージに合ったケアを行うことが大切です。

まとめ

愛犬を大切に可愛がることと、愛犬中心の生活になることは紙一重です。個々の考え方もありますので、一概に正解・不正解を判断することはできません。

大切なことは、飼い主さんも愛犬もストレスなく毎日を送ることだと思います。愛犬の気持ちに寄り添い、きちんと信頼関係を築けていれば、さほど不安なくお留守番もしてくれるでしょう。

愛犬中心の生活になっているな、と感じた飼い主さんは、一度客観的に愛犬との関係を見直してみるといいかもしれませんね。

(獣医師監修:後藤マチ子)

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