もう迷わない!ベイト別ワームセレクト術を解説![ハンター塩津流 ロックフィッシュテク]

50cm超の根魚はショアロックフィッシュゲームで一度は出会いたいサイズ。それを数えきれないほど手にしているのが、三陸エリアの磯をホームにするその道の達人、塩津さんだ。今回は、大型のロックフィッシュを仕留める上でのワーム選びについて、解説をお願いした。

●文:ルアーマガジンソルト編集部 ●写真提供:塩津紀彦

東北のロックフィッシュハンター

― 【塩津紀彦(しおつ・のりひこ)】

茨城県出身、在住。東北三陸エリアをホームに全国各地で根魚を狙うロックフィッシュゲームのエキスパート。山に分け入り磯に向かう姿が狩猟者に似ていることから“ハンター塩津”の愛称を持つ。

大型ロックフィッシュを仕留めるならアタリを感知するタックル感度も重要!

6月後半以降の三陸ロックフィッシュゲームは、ウミタナゴの稚魚が居れば根魚の活性が上がって大チャンスという。では、具体的な釣り方は?

塩津「その頃はイワシ類も多くなる時季で主食が小魚になる。シャッドテール系ワームが効きます。リグはテキサスが基本で、使い方はリフト&カーブフォール。フォール中にロッドでサビいて横の動きを長めに入れることもあります」

小魚捕食時は横の動きが入るフォールが効く?

塩津「着底後、ストレートリトリーブでも良いです。シャッドテール系ワームのスイミングをともなう誘い方が大型に強いです。ただ、ベイトフィッシュが居ないケースも当然あります」

そういうときは?

塩津「甲殻類やハゼ類のイメージでテキサスリグをボトムでリフト&フォール。フォールはフリーに近い形で、ベッコウゾイが喰うとズンズンッと根がかりのようなアタリが手元に伝わります」

アイナメのアタリは違う?

塩津「アイナメは一発吸引で喰うときのカーンッと金属的なアタリと、コンコンッとヘッドシェイクしながら少しずつ喰い込むようなアタリがあります。前者は即アワセ。後者はちょっと送り込んでからアワセます」

タックルの感度も重要になりますね?

塩津「バッキバキに硬い根魚ロッドだと、例えば遠投した先のショートバイトがとりにくい。操作性が高くてパワーのあるロッドで、磯の大型根魚に挑戦してください」

磯で50cm超を狙うならタックルは塩津さんのセッティングを参考にしよう。

― キモはリフトで岩陰に潜む根魚に ルアーを気づかせる!

塩津「テキサスリグのシンカーは1oz(約28g)をメインに14〜35gを用意。飛距離がほしいときはフリーリグにします。 ワームは食べているベイトに合わせて使い分けると効果的ですね」

小魚捕食時は着底後、リフト&カーブフォールやリフト後の横さびき。甲殻類捕食時はリフト&フリーフォールで喰わせる。

塩津「重要なのは着底後のリフト。岩礁などの隙間に潜む魚にルアーを高く上げて存在を気づかせ、フォールで喰わせるイメージです」

ベイト別ワームセレクト

塩津さんは、ターゲットとなるソイやアイナメが捕食するベイトに応じて、ワームのタイプを使い分ける。主に、甲殻類・ハゼ類捕食時と、小魚類を捕食する状況の2パターンを想定。では、具体的なワームセレクトを見ていこう。

【甲殻類・ハゼ類捕食時】

バークレー ガルプ! パルスクロー3in(ピュアフィッシングジャパン)
塩津「根魚に高実績の甲殻類系ワーム。大きめのハサミとボディのリブがバイトを誘います。フックはワーム333(がまかつ)の#2/0」

ガルプ!SWパルスクロー3 ニュークリアチキン[ピュアフィッシングジャパン]

バークレー ガルプ! アジャストハント3.2in(ピュアフィッシングジャパン)
塩津「微波動を出すパドルテールでハゼ類を演出。テールを分割すれば甲殻類になります。フックはワーム333(がまかつ)の#1/0」

ワーム ガルプ! SWアジャストハント3.2インチ クリアピンク[ピュアフィッシングジャパン]

【小魚捕食時】

バークレー パワーベイト マックスセント パルステール4.2in(ピュアフィッシングジャパン)
塩津「テールの細かい動きが小魚っぽく、ボリュームを抑えたシェイプでアイナメも喰いやすい。フックはワーム333(がまかつ)の#4/0」

バークレイ(Berkley) マックスセント パルステール 4.2inch ホワイトパール 4.2inch[ピュアフィッシングジャパン]

バークレー パワーベイト パワーウィグラー4in(ピュアフィッシングジャパン)
塩津「バルキーで泳ぎも強く、ベッコウゾイ狙いで良く使います。フックはセオライズオフセットWG(がまかつ)の#5/0」

バークレイ(Berkley) ワーム パワーウィグラー4インチPBCPWIG4-BAS.

一発吸引の明確なアタリは即アワセ→即リフト

塩津「ベッコウゾイは一発吸引バイトでズンズンッと根がかりのように重いアタリ。アイナメはカーンッと金属的。この二つは即アワセで、コンコンッとアイナメのかじるようなアタリは少し送り込んでからアワセます」

では、フッキングが決まったら、次のアクションは?

塩津「まずはゴリ巻きで根から離しますが、下に突っ込もうとする魚を止めるロッドのバットパワーが生命線です」

アワセからファイトの駆け引きもロックフィッシュゲームの醍醐味だ。

― ハンター塩津さん使用タックル例

【ベイトタックル】
ロッド:アブガルシア・ソルティステージプロトタイプ ロックフィッシュXHRC-872EXH
リール:アブガルシア・レボ5ロケット(以上ピュアフィッシングジャパン)
ライン:ソルティメイト・FCロックハンターⅡ 18lb(サンライン)

【スピニングタックル】
ロッド:アブガルシア・ソルティステージプロトタイプ ロックフィッシュXHRS-9102H+
リール:アブガルシア・レボSPロケット4000S(以上ピュアフィッシングジャパン)
ライン:オールマイト1.2号(サンライン)
リーダー:ソルティメイト・ツナギートFC20lb(サンライン)

ルアーマガジンソルト2023年8月号に記事掲載!

2023年6月21日に発売した、ルアーマガジンソルト2023年8月号には、今回の記事の全文が掲載されているので、気になった方は、是非とも本誌でチェックしてみてほしい。

ルアーマガジンソルト2023年8月号[内外出版社]


※本記事は”ルアーマガジンソルト”から寄稿されたものであり、著作上の権利および文責は寄稿元に属します。なお、掲載内容は公開日時点のものであり、将来にわたってその真正性を保証するものでないこと、公開後の時間経過等に伴って内容に不備が生じる可能性があることをご了承ください。 ※特別な記載がないかぎり、価格情報は消費税込です。

© 株式会社 内外出版社