伊礼姫奈「“義足”という今まで演じたことの無い、難しいテーマではありました」『シンデレラガール』11月公開決定!

大阪2児放置死事件を基にした『子宮に沈める』、フェイクニュースによって自殺に追い込まれる少女とメディアの過熱報道による現代社会の歪みを描いた『飢えたライオン』と、誰もが被害者にも加害者にもなりうる世界を容赦なく描き、問題作を発表し続けてきた緒方貴臣監督の最新作『シンデレラガール』が、11月18日より公開されることが決定した。併せて、ポスタービジュアルが披露された。

本作は、進行性筋ジストロフィー(PMD)と診断されたモデルでもある森山風歩らの監修の元、「義足は障がいの象徴」とネガティブに捉えていた主人公の義足のモデルやそのマネージャーが、ポジティブに捉えられるようになるまでの心の変化を描く。シンデレラコンプレックス(Cinderella complex)とは、男性に高い理想を追い求め続ける、女性の潜在意識にある「依存的願望」を指摘したシンドロームの名称。本作は、「魔法」や「白馬の王子様」に依存した他力本願な、前時代的女性像である「シンデレラ」へのアンチテーゼとなる作品である。

主演は、ドラマ「推しが武道館いってくれたら死ぬ」では主人公の推しを演じ、JTB「いよいよ海外旅行はじまる」などCMでも活躍中の伊礼姫奈。主人公・音羽の人生に大きな影響を与えるファッションデザイナー・五十嵐役は、『淵に立つ』、『よこがお』、『波紋』の主演で、国内外から圧倒的な支持を得る筒井真理子。マネージャー・唯役には、主演映画『たまつきの夢』がTAMA NEW WAVE2022の「ある視点」部門に正式出品された辻千恵が扮する。

撮影監督は、カンヌ国際映画祭「ある視点」部門審査員賞受賞の『淵に立つ』や『よこがお』の根岸憲一。『飢えたライオン』でもタッグを組んだ緒方監督が、根岸による撮影の繊細な機微を求め、再タッグが実現した。

■伊礼姫奈(音羽役) コメント
初めて監督とお会いした時から、監督の持っている世界観に惹かれました。それと同時に、その広がる世界に自分がついて行くことが出来るのか不安もありましたが、丁寧に言葉で伝えてくださり、分からないところは一緒に答えが出るまで考えてくださる姿に安心を覚えました。のびのびと音羽を等身大で演じることが出来たと思います。「義足」という今まで演じたことの無い、難しいテーマではありましたが、当事者の方にお話をお伺いしたり、沢山勉強して撮影に挑みました。映画に散りばめられたメッセージを劇場で受け取っていただけたら嬉しいです。

■緒方貴臣(監督) コメント
これまでの作品は、「胸糞悪い映画」とか「2度と観たくないけど、みんなに観てほしい映画」などと言われ続けてきました。そういった作品を特に目的にしていたわけではなく、それぞれの題材に合った構造と描き方をした結果でした。そして、新作『シンデレラガール』も、その題材にふさわしい作りをしています。今までの作品とは違うアプローチ、試みをしていますので、この映画がどのように受け止められるのか今から大変楽しみです。緒方貴臣版『シンデレラ』をぜひ劇場で体感してみてください!

『シンデレラガール』
2023年11月18日(土)より新宿K’s cinemaほか全国順次公開
監督:緒方貴臣
脚本:脇坂豊 緒方貴臣
撮影監督:根岸憲一
出演:伊礼姫奈 辻千恵 泉マリン 太田将熙 輝有子 佐月絵美 三原羽衣 田口音羽 山本海里 梶刀織 アライジン 小関翔太 イトウハルヒ 中村颯夢 嶋貫妃夏 筒井真理子
配給:ミカタエンターテイメント

【ストーリー】 12歳の時に病気で⽚脚を切断した音羽。その後も⼊退院を繰り返し、中学校の卒業式にも参加できなかった。そんな⾳⽻のために、クラスメイトたちがサプライズの卒業式を病院の屋上でして、その動画がSNSで話題になり、音羽にモデルのオファーが舞い込む。義⾜の⼥⼦⾼校⽣モデルという特異性もあり、一時的に注⽬されるも、その後のモデルとしての仕事は義⾜を隠したものばかりだった。⼀⽅、マネージャー・唯は、⾳⽻と一緒に義足のファッションブランドで「義足を障がいの象徴でなく、個性として捉えてほしい」という理念を聞き、⼼を動かされる。義⾜をもっと押し出していこうと決める二人。やがてファッションショーに出演できるチャンスがやってくるが…。

©2023映画『シンデレラガール』製作委員会

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