豊洲の小学校でドローンを使った特別授業 関東大震災100年で東京23区コラボ広報紙

江東区の小学校でもドローンを使った特別授業が行われました。児童たちにとって、防災について大いに学び、考える有意義な1日となったようです。

江東区・豊洲北小学校で行われた特別授業。6年生約150人が体育館に集まり、防災について学びました。こちらは、担任の教員がケガをして動けなくなった被災者に扮し、氾濫した川に見立てたビニールシートの向こう岸から、児童たちがドローンを操縦して救援物資を届ける練習です。

また、授業では関東大震災当日の写真も展示され、児童たちは100年前の被災地・東京の姿を真剣な表情で見つめていました。

児童:「私は実際に大きな地震を経験したことがないので、起きた時に被災した人がどういうふうにしてライフラインの無い中、生活しているのかが知れて良かった」「外出している時に地震が起きた時には、集合する場所を決めたり防災バッグなどを準備して、万全の対策をしておきたいと思いました」

関東大震災から100年という節目を迎えるにあたり、東京23区が協力してこんな取り組みをしています。震災100年をきっかけに区民に災害への備えについて関心を持ってもらうため、23区がコラボレーションして広報紙を発行しています。

実際に発行された広報紙をいくつか集めました。中を見てみると、区によって取り上げ方にも特徴があるんです。例えば、練馬区では当時の被害写真を大きく掲載し、中身の見開き1ページで区の防災力を特集しています。消防署や警察署職員のインタビュー記事や、消防士による自宅の防災力の訪問診断などについても掲載しています。

続いて、江東区は防災特集号という別の紙面を作成しました。中身では災害時の避難行動についてどんな時にどんな行動をとるべきなのか、チャート式に分かりやすく掲載しています。さらに外国人観光客も多い渋谷区では、通常の広報紙のほか、英語版の特別版も発行していて、英語で備蓄や避難場所について掲載しています。

この23区コラボ広報紙、企画したのは練馬区の広聴広報課です。担当者によると現在、情報を得るための主要ツールとなっているインターネットは、自ら見ようとしないと情報を得られない一方で、広報紙は多くの情報を区民の手元に包括的に届けられるという利点があり、これを機に多くの人に広報紙を見てもらいたいと話しています。

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