関東大震災から100年 都内で鎮魂の祈り

10万5000人以上の犠牲者を出した関東大震災の発生から9月1日で100年です。都内では、鎮魂の祈りと共に、大規模な防災訓練が行われました。

100年前の1923年9月1日午前11時58分に発生した関東大震災。東京や神奈川などで震度7相当を観測し、死者・行方不明者は約10万5千人に及びました。

慰霊協会の会長:「関東大震災100年にあたり、過去の大惨禍を思い起こし、次の世代へ語り継ぎ、将来への教訓として生かしていくことが、私たちに課せらた使命であるとの感を深く致します」

9月1日午前、大震災と東京大空襲の犠牲者を追悼する法要が墨田区で営まれました。秋篠宮ご夫妻や墨田区の山本区長のほか、遺族らが参列し、犠牲者を悼み、継承していくことの大切さを感じています。

70代女性:「嫁ぎ先の父のお母さまと父の兄弟が亡くなっている9月1日は、私の生ある限りは必ずこちらに来れる時は必ず来たいなと思っています」
60代女性:「歳を重ねていくごとにお参りにいらっしゃる方も少なくなりました。これをきっかけにさらに来ていただければ、思い出していただければ」

法要が営まれた東京都慰霊堂は、大震災や東京大空襲などで犠牲になった約16万人の遺骨が納められています。

30年以内に70%の確率で起こるとされる、首都直下地震などの大地震。都庁では、緊急時と同様の対応をとる訓練が行われました。訓練は、多摩東部を震源とする最大震度7の地震が午前7時に発生した想定で行われました。東京都と東村山市が協力して行った訓練では、今回はじめて、都専用の回線を用いたテレビ電話での災害状況の確認が行われるなど、大規模な地震が発生した際の対応を改めて確認しました。

小池知事:「都は都民の生命財産の安全確保を最優先といたしまして、国、区市町村、救出救助機関、指定公共機関と連携して対処してまいります」

記者:「丸の内エリアでは、約1000人が参加する官民連携の防災訓練が行われています」

東京駅前を一部交通規制し、警視庁や東京消防庁と合同で行われた、三菱地所の防災訓練。97回目となる今年は、事故車両からの救出訓練や、インフラ事業者による復旧活動の訓練などが行われました。また、DJポリスによる4か国語での広報訓練も実施。防災訓練を実施した三菱地所は、災害時の帰宅困難者の受け入れもしていくとしています。

三菱地所 明嵐二郎総務部長:「東京駅だけでもでは40万人以上と言われています。全てを当社施設で受け入れることは難しいが、少しでもその施設を増やしていこうということで、様々なところに準備しています」

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