米国のグループ会社が申請したチャプター11に連鎖、カジノ用ゲーム機器開発の(株)アルゼゲーミングテクノロジーズが破産

(株)アルゼゲーミングテクノロジーズ(江東区)は8月31日、破産を申請した。
負債総額は10億3602万円(2022年12月期決算時点)。

遊技機事業大手の(株)ユニバーサルエンターテインメント(江東区、東証スタンダード)の海外事業が独立する形で設立された。Aruze Gaming America,Inc.(アメリカ、以下アルゼゲーミングアメリカ社)を中核とした企業グループの日本におけるゲーム開発部門の位置付けだった。2009年3月、ユニバーサルエンターテインメントはアルゼゲーミングアメリカ社の株式を売却しており、これに伴い、当社とユニバーサルエンターテインメントとの資本関係がなくなった。
当社はカジノ用各種ゲーム機器の開発を主体とし、グループ企業と連動して事業を展開していた。また、2018年頃より、エンターテインメント型AI受付ロボット「ARISA」の開発も手掛け、2022年12月期は売上高13億1830万円をあげていた。
しかし、2023年2月にアルゼゲーミングアメリカ社が米国・ネバダ州連邦破産裁判所にチャプター11を申請。アルゼゲーミングアメリカ社はプレスリリースで「今回の措置は、当社の株主に対する別件訴訟の判決に基づき、当社に対する差し押さえ判決が下されたことを受けて実施する経営再建に向けた取り組みの一環」とし、事業継続の意向を示した。ただ、これに関連して日本法人である当社の動向も注目されていた。

※(株)アルゼゲーミングテクノロジーズ(TSR企業コード:294576274、法人番号:5010601042732、江東区青海2-4-24、設立2012(平成24)年4月、資本金1000万円)
※(株)ユニバーサルエンターテインメント(TSR企業コード:291710522、法人番号:6010601025422、江東区、東証スタンダード)
※Aruze Gaming America,Inc.(DUNS:152780086、アメリカ)

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