夏休みが明けたこの時期は、児童生徒の自殺が増加する傾向にあることを踏まえ、千葉県教育委員会は、児童生徒や保護者、それに教職員のそれぞれに向けた自殺予防啓発動画を作成しました。
こちらは、県教委が新たに作成した動画のうち、児童生徒に向けた「しんどい時に心と体を守る方法」です。
県精神保健福祉センターの石川真紀次長が監修し、県立検見川高校放送委員会がナレーションを担当しました。
このほかにも、保護者向けと教職員向けの動画も作成しました。
SOSの出し方や受け止め方への理解を深めてもらおうと作られたもので、県教委は、県立学校や市町村教育委員会にリーフレットを配り、これらの動画を紹介しています。
保護者向けと教職員向けの動画で講師を務めるNPO法人「メンタルレスキュー協会」の小野田奈美副理事長は、子どものSOSに気づくためには「おはよう」や「お帰り」など日頃からの声かけが大切だと話します。
その上で、「いつでも話を聞いてくれる」と印象づけることが重要ということです。
NPO法人メンタルレスキュー協会 小野田 奈美 副理事長
「『あなたの話はいつでも聞けるんですよ』という雰囲気だけでも良いので出していてほしい」「忙しいと思うので、無関心になることが一番子どもたちも声をかけづらい。お母さんお父さんは忙しいけれど、何かあったら話を聞くからねという声かけだけでも良い」
県教委は、SNSや電話による相談窓口の周知にも努めていて、「児童生徒の自殺予防に対して万全な体制で取り組む」としています。