パン活からサウナまで!東京・檜原村の癒やしの空間『たなごころVillege』

自家製酵母のパン活から川に飛び込むサウナまで自然を満喫体験できる空間

東京都の西側に位置する多摩地区は、島しょ部を除く東京都の面積の約半分を占めている広大なエリアです。その中でもとくに西側の地域は山地がほとんどを占めていて、有名な御嶽山や奥多摩湖、秋川の渓流もあり、自然が豊かなところです。春先から秋口まで、登山をはじめ、バーベキューやキャンプなどアウトドアレジャーのメッカとなっています。

『たなごころVillege』は、そんな緑に囲まれた東京都最西端の檜原村にある複合施設です。天然酵母で作る「パン」と本格ピザ窯で焼く「ピザ」が美味しいカフェに、川遊び、サウナ、バーベキュー場のついたコテージ、ワンちゃんと一緒に泊まれるツリーハウスなど、山での休日を満喫できる素敵なお出かけスポットとなっています。

『たなごころVillege』は2005年にカフェを併設したパン屋『たなごころ』の開業から始まり、2018年にコテージ「ゆらく」、2020年にはツリーハウス「ちゃめハウス」などの宿泊施設、さらに2023年には時間貸しのプライベートサウナ「たなごころサウナOasis」まで設置され、より体験を通して自然を満喫できる施設へとアップデートされました。

緑に囲まれ、川のせせらぎを聞きながら自然の中で過ごす休日は、最上の癒やしの空間です。

要となるパン工房

そんな『たなごころVillege』の要となるのが、パンを販売している『たなごころ』です。『たなごころVillege』のスタートとなったお店であり、オープンから17年たった今も、都内外から多くのファンが訪れる檜原村の名店です。

パン工房となる建物は今から約20年前、道路脇の更地に建設を開始しました。林業を行う檜原村では間伐材が出ることから、その木材を利用して作られたそうです。手作りの小屋建設で約3年の月日をかけてパン工房が誕生したのは2005年のこと。店主である井上さんがそこでパンを焼いて販売することになったのだそうです。家族はもちろん、近所でも美味しいと評判だった井上さんのパンは、このパン工房を併設した店舗で販売されることとなりました。

それが現在の『たなごころ』です。木材の温かみがある店内には、自家製の天然酵母で作られた「パン」がならび、その「パン」を目当てに都内外からお客さんが途切れることなく訪れます。

たなごころー掌で作る暖かさを感じて欲しい

『たなごころ』で作る「パン」は自家製の「まい酵母」を使用しています。今でこそ自家製酵母を謳うパン屋は多くありますが、『たなごころ』のオープンした2000年代の前半は、まだ自家製酵母を扱うパン屋はそれほど多くなかったように記憶しています。

どこにでも売っていて気軽に買える「パン」とは別の魅力を持つ『たなごころ』の「パン」は、ツーリングで立ち寄った方やパン好きな方々のブログを通して紹介され、「檜原村で見つけた美味しいパン」が口コミで広まっていったといいます。

「パン」に使用されている「まい酵母」は自家製の酒種で、お祖母さんのレシピであった酒まんじゅうをヒントにして作られたそうです。創業当時から基本的なレシピは変わらず、この酵母を育てながら「パン」作りを行っています。この酵母が『たなごころ』の「パン」の決め手となっています。

シンプルだからこそ、安心して食べられるパン

『たなごころ』の「パン」はとてもシンプルな素材で作られています。牛乳、砂糖、油脂類は使用せず、小麦粉と酵母のちからでつくるパン。だからこそ、素材にはこだわりぬいています。

小麦や塩は国産のものを使用し、酒種酵母は自家製。自然農法で栽培されたお米を使用しています。すべての材料は国産もしくはオーガニックにこだわり、体にやさしく大人から子供まで安心して食べられる「パン」となっています。

店頭に並ぶ「パン」のラインナップは日によって変わるそうですが、どれも混じりけのないピュアな味で、いやな酸味はなく甘さと酵母の香りがふんわりと広がる「パン」です。

アルプスの少女ハイジに出てくるような真っ白な「白パン」はごはんの代わりに食べられるようなしっとりとしてモチモチの食感が魅力。そのままでも温めても、小麦の味わいが出るパンです。

「山型食パン」はしっかりとしたもちもち感はありつつも、トーストするとざっくりした食感も出てきて表情豊かです。もちろん焼かずにそのままでも、ふんわりと軽い生地が魅力です。

他にも「レーズンや大納言を練り込んだパン」や、「季節の果物を加えた(訪問日はいよかん)香りの良いパン」など、素材を活かしたパンがラインナップしています。

檜原村までわざわざ足を運ぶ価値がある、ありそうでなかった味わいです。

季節を感じながらいただくピザ!これまた最高

『たなごころ』にはカフェも併設しています。

秋川を見下ろす景観を利用したテラスでくつろぎながら購入した「パン」や「ピザ」などをいただくことができます。

「ピザ」は本格的な石づくりのピザ窯があり、檜原村の間伐材を利用した薪で焼き上げるのが特徴です。

「ピザ」の他にも「カンパーニュ」を焼くこともあり、「石窯焼きのカンパーニュ」として売り切れ必至の人気商品です。

焼きたての「ピザ」は、フレッシュ感のあるさっぱりとしたトマトソースをベースに、具材をのせて薪火で焼き上げられます。もっちりとした弾力のある生地の食感でスモーキーな香ばしい香りが食欲をそそる逸品です。

川のせせらぎを感じながら、自然の景観の中で食べる焼きたて「ピザ」は格別です。

川遊びからサウナまで。川を中心に楽しむレジャーの休日

冒頭でもご紹介したとおり、『たなごころVillege』は宿泊施設やサウナなども備えている複合施設です。自然の中でリラックスして「くう・ねる・あそぶ」が楽しめる施設内を少しだけご紹介します。

目の前に秋川をのぞむ「ゆらく」は2018年にオープンした1棟貸しのコテージです。最大21人が宿泊できる大きさで、BBQ設備も完備しています。このあたりの川は流れが穏やかで浅い淵があり、子供でも水遊びをすることができる深さなので川遊びにも最適です。

それとは対照的にツリーハウス「ちゃめハウス」は最大4名の少人数向けの宿です。檜原村ででた間伐材を使用して建てられていて、木の香る癒やしの空間となっています。ワンちゃんと一緒に泊まることができるのもポイント。ワンちゃん用のケージや洗い場、ドッグランも用意されています。

そして最新の設備は「たなごころサウナOasis」。こちらも川の目の前で楽しめる、時間貸しのプライベートサウナです。早くも噂を聞きつけたサウナー達が訪れているそうです。ひと組2時間半までとゆったりとした時間が設けられているのが嬉しいポイントです。

サウナには檜原産の薪を使用した薪ストーブが設置されていて、ロウリュも可能です。サウナで十分に温まったら、そのまま秋川にジャブン!と入ることもできます。自然の中でのサウナと天然の水風呂、そして川を眺めるデッキでまったりと時間を過ごし、ここでしか味わえない特別なサウナが体験できます。

日帰りでも泊まりでも。『たなごころVillege』には休日を楽しむ魅力が満載です。

アクセスは車がベター。公共交通機関ならJRの終点からバスで

檜原村へのアクセスはくねくねとした山の一本道をすすんでいくため、運転に慣れた車でのアクセスがオススメです。圏央道「日の出インター」「あきる野インター」からそれぞれ50分ほどです。

公共交通機関を利用する場合は中央線・立川駅から分岐する武蔵五日市線で終点の武蔵五日市駅まで向かい、そこからバスを利用します。武蔵五日市駅からはだいだい40分ほどで最寄りのバス停の「笛吹入口」に到着し、そこから徒歩となります。バスの本数は多くないので、往復の時刻表の事前確認は忘れずに。

都心からわずか2時間足らずで来ることのできる東京都で唯一の村である檜原村で「たなごころ」時間を堪能していただけたら嬉しいです。

各交通機関でのアクセス (檜原村ホームページ)

たなごころVillege

〒190-0200 東京都西多摩郡檜原村人里2100-1

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オフィシャルサイト:https://tama-kankou.tokyo/
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*取材・文・撮影:スダカエー

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*この記事は2023年8月時点の情報を基に作成しています。

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ライター:多摩観光推進協議会

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