1923年9月の関東大震災時に埼玉県の片柳村(現さいたま市)で虐殺された朝鮮人、姜大興さんの墓のある常泉寺(同市)で4日、命日に合わせた追悼会が開かれた。墓を管理する地元の高橋隆亮さん(79)は「二度と起こさせないよう、若い世代に伝えていく」と誓った。
「大宮市史」の別巻一(85年)によると、東京方面から片柳村に逃げ込んだ姜さんを自警団員が発見し、やりや日本刀で重傷を負わせ、後に死亡させた。24歳だったという。自責の念に駆られた地元住民が墓を建てた。
この日は寺の本堂で読経が響く中、参列した約140人が姜さんの位牌を前に焼香した。