先住民支援改憲、反対が53% 豪州の国民投票、否決の瀬戸際

オーストラリア・シドニーの浜辺で開かれた先住民の文化を祝うイベント=5月26日(ロイター=共同)

 【シドニー共同】オーストラリアで先住民の意見を議会に反映させやすくする憲法改正の是非を問う10月14日の国民投票に関する最新の世論調査で、「反対票を投じる」と回答した人が過去最高の53%となり、初めて過半数となった。賛成は38%まで落ち込んだ。4日付オーストラリアン紙が報じた。

 先住民を巡る憲法改正は、アルバニージー首相の目玉政策。しかし「国民を分断する」「先住民への賠償や増税につながる」といった批判を背景に、各種世論調査では支持は低下の一途をたどる。国民投票は否決の瀬戸際に立たされた。

 国民投票は、先住民の代表でつくる諮問機関「声」を設置する憲法改正への賛否を問う。

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