8月の青森県内、最も暑かった… 気象台「異常気象」 全地点で30度以上日数、平均気温1位

県内歴代最高気温となる39.3度を記録した8月10日の弘前市。行き交う市民は酷暑に耐え、かげろうが立つ歩道を行き交った

 8月の青森県内は、最高気温が30度以上の日数が23観測地点全てで歴代最多となったほか、月の平均気温も全地点で過去最高となるなど記録的な暑さに見舞われた。青森地方気象台は「ここまでの高温は今まで例がない。異常気象と言っていい暑さ」と指摘している。

 同気象台の天候まとめなどによると、8月は台風6、7号などの影響で南から暖かい空気が流れ込みやすい状況となり、中旬から下旬にかけて雨や曇りの日があったものの高温傾向が継続。北日本と東日本は1946(昭和21)年の統計開始後、8月では歴代1位の高温となった。

 特に10日の県内は、高気圧を回って流れ込む南風が強まり、酷暑のピークに。弘前市では青森県の観測史上最高気温となる39.3度を記録。むつ市と野辺地町では統計開始以来初めて最高気温が35度以上となるなど13地点が猛暑日となり、うち7地点で歴代最高気温を更新した。

 各地で記録した真夏日(最高気温30度以上)と猛暑日(同35度以上)の合算は、弘前市が30日、平川市碇ケ関29日、黒石市と三戸町27日、青森市と五所川原市26日、八戸市と十和田市休屋が22日など。月の平均気温は全地点で平年比3.8~4.8度上回り、月の降水量は弘前市や黒石市など7地点で過去最少。日ごとの最低気温では八戸市(27.5度)、五所川原市(26.4度)、大間町と外ケ浜町蟹田(いずれも25.9度)など8地点で過去最高となった。

 記録的な暑さを反映し、環境省と気象庁は8月中に青森県対象の「熱中症警戒アラート」を計14回発表。同気象台は同月末に「長期間の高温と少雨に関する県気象情報」を出し、農作物や家畜、水の管理、熱中症対策など健康管理への注意を呼びかけている。

 仙台管区気象台の1カ月予報によると、9月の東北地方は数日周期で天気が変わり、月の前半は気温が平年よりかなり高くなる見込み。

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