フォルクスワーゲン、高効率駆動システムを備えた新型『パサート・ヴァリアント』を世界初公開

 フォルクスワーゲンは9月5日~9日にドイツ本国はミュンヘンにて開催される“IAA Mobility”に向け、多用途なVariant(ヴァリアント)モデルとして完全新開発された新型『Passat(パサート)』を世界初公開。世界累計3400万台の販売実績を誇る『Golf(ゴルフ)』に次ぐ屋台骨は、プラグインおよびマイルドハイブリッドの電動化モデルに加え、ガソリン、ディーゼルの内燃機関を搭載し、新しい高効率駆動システムを備えた新世代モデルとしてのデビューが予定されている。

 完全に新設計でありながら「明らかにパサートであり、明らかにフォルクスワーゲンでありながら、あらゆる観点から新しくなった」と謳われる9代目モデルは、このワールドプレミアの時点で静かで広々とした『Passat Variant(パサート・ヴァリアント)』のワゴンボディのみの展開が想定されている。

 その車体は最新の進化を遂げた“モジュラー・トランスバース・マトリックス(MQB evo)”をベースとし、こちらも新開発となる2種類のプラグインハイブリッド(eHybrid)を搭載。高効率なターボチャージャー付きガソリン“1.5 TSI evo2”に容量19.7kWh(ネット値)の新しいバッテリーを組み合わせ、システム出力はそれぞれ150kW(204PS)、200kW(272PS)を発生し、約100kmの距離を電動モードで走行することを可能とする(数値はすべて発売前参考値)。

 そのほかコースティング機能を備えた48Vマイルドハイブリッド(MHEV)や、本国や欧州市場で複数種類の展開が予定されるガソリンとディーゼルの内燃機関モデルには、一部グレードで4輪駆動システムの“4MOTION”も組み合わせる。

 また、デザインを全面的に見直したというインテリアは「ユーザーからのフィードバックを反映して開発した」という大型ディスプレイと分かりやすいメニュー構造を備えたコクピットを採用し、最新世代のモジュラー・インフォテインメント・マトリックスを構築。その技術的プラットフォームとして、新たに“MIB4”が搭載された。

完全に新設計でありながら「明らかにパサートであり、明らかにフォルクスワーゲンでありながら、あらゆる観点から新しくなった」と謳われる9代目『Passat(パサート)』
デザインを全面的に見直したというインテリアは「ユーザーからのフィードバックを反映して開発した」という大型ディスプレイと分かりやすいメニュー構造を備えたコクピットを採用する

■ 

 さらにこちらも新開発となる最先端のアシストシステム“Park Assist Pro”では、スマートフォンを使用した遠隔操作で駐車スペースへの駐車と出庫が可能に。メモリー機能が搭載されている場合、システムはリクエストに応じて最後に走行した50mを記録して保存することが可能で、たとえば自宅車庫の入り口に到達した際など、駐車操作を自動で行うことをドライバーに提案。駐車スペースから自動で入出庫することも可能となる(オプション装備、日本市場での導入採用は未定)。

 そして、こちらも9代目パサート・ヴァリアントとともに世界初公開となるアダプティブシャシーコントロールの“DCC Pro”は、ミッドサイズクラスのあらたなスタンダードとして開発されたサスペンション技術となり、フォルクスワーゲンでは初採用の2バルブ技術を用いる。

 これにより路面や走行状況に応じた理想的なダンピングをホイールごとに計算し、ショックアブソーバーを0.1秒単位で調整。ダイナミクスを最大化すると同時に最高レベルの快適性が提供されるという。

 先代比でホイールベースが50mm延長されたことで、リヤシートの足元スペースも50mm拡大された室内空間でも、10個のチャンバーを空気圧で制御するポイントマッサージ機能を備えた“ergoActive Plus”シートが優れた走行快適性に貢献。ラゲッジ容量は最大1920リットルと、従来から定評のあったクラス最高峰のユーティリティ性能にもさらなる磨きが掛けられた。

 ドイツを中心に2024年第1四半期の発売が予定される9代目パサート・ヴァリアントだが、日本への導入時期や仕様、価格は追ってアナウンスされる見込みだ。

フォルクスワーゲン カスタマーセンター:0120-993-199

新開発となる最先端のアシストシステム”Park Assist Pro”では、スマートフォンを使用した遠隔操作で駐車スペースへの駐車と出庫が可能に
ラゲッジ容量は最大1920Lと、従来から定評のあったクラス最高峰のユーティリティ性能にもさらなる磨きが掛けられた

© 株式会社三栄